「水曜に取り寄せたお酒で土日(週末)を楽しむ」がモットー(志向)。
毎日をゆるく生きる水取 日土志の緩ライフを毎週ゆる〜くご紹介。

さて、今週はどんな緩ライフを過ごしているでしょうか……

今週の晩酌酒

花巴 水酛×水酛 酵母無添加 生酒 720ml

室町時代の醸造法と現代技術の粋!
奈良・吉野から激レア醸造「花巴」


その昔、アニメ『日本昔ばなし』に
「どぶろく」にまつわる話があった。

お役人に見つからないよう
床下に隠したり、畑に埋めたり、
大のおとなが必死で隠す。

まあ見つかったら追加徴税だもんね。
と思いつつも、
「お酒だいすきじゃーーーっん!」

って子供ながらに思ってた。
決まりを破ってまで飲みたいなんて、と。

当時は、その白濁した液体ゆえ、
舌に甘酒の味を感じながら観てたなあ
なんて思い出にふけりながら
検索してみるとまさかのヒット。
その昔話のタイトルがまた秀逸。

「どぶろくの尻(けっつ)」。

山形の昔話。さすがは酒大国・山形。
なんと正月特番の一話だったのか。

主人公の源兵衛さんは、どぶろくを
囲炉裏(いろり)の上に隠していたのね。
そうだった思い出した。

けっつをゲッツ! なんかスッキリした。

ちなみにどぶろくの語源は定かではない。
それほど歴史を遡るわけだけど、
今夜の晩酌酒も古来の製法で造られている。

「That's ミズモト!」


「花巴 水酛×水酛 酵母無添加 生酒 720ml」
(はなともえ みずもと×みずもと こうぼむてんか)

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水酛(みずもと)とは何か?

別名、菩提酛(ぼだいもと)とも呼ばれる
醸造方法で、大昔のお酒の造り方だ。

現在、酛の仕込み方法は「速醸酛」が主流。
その他に伝統的な方法として「生酛」(江戸期)や
「山廃酛」(明治期)が挙げられる。

これに対し水酛が確立されたのは室町時代。
メイドイン奈良のお寺。
酒造りのルーツとも言われる製法だ。

水酛の仕込みはまず、仕込み水に生米と
蒸した米を少々加えて浸す。すると、
数日のうちに乳酸発酵が進み、酸味の強い水になる。

次に、この水を濾して仕込み水とし、
そこに麹と、漬けておいた生米を蒸してから戻す。
これを酛(酒母)としてお酒を造るのだ。

水酛造りは、生米を水に浸して乳酸発酵を
促すことで雑菌の繁殖を防止するという
極めて理にかなった醸造法なのだ。

さすが日本。醸造大国。
とはいえ現代においては、極めて珍しい製法。
だって造るの大変だから。

さらにこいつは水酛の仕込みに水酛で造った
酒を使うという空前絶後、かつ超絶怒涛の
ウルトラCを敢行。

つまり、水酛の貴醸酒(※)ってわけだ。
レア×レアの激レア。
これを阿漕(あこぎ)と言わずして
何を阿漕と言わんか。

って感心ばかりしてないで、
早くツマミを作れ。

※貴醸酒…仕込み水の一部に日本酒を使う醸造法。
以前、来福メローの回で取り上げた。



否。今日はツマミは作らない!
以前から気になっていた湖池屋の
プライドポテトをご賞味ください。

はい! とは素直に従えぬ性分。
ポテトチップスをクラッカーに見立て
一人ディップパーティと勤しむ。

用意したディップソースはサワークリーム、
アボカドマヨ、明太マヨの王道三種。

パスタソースをマヨでのばしただけの
明太マヨに、サワークリームはキユーピーの
カップ入りソース。100円台でコスパ最高。

アボカドマヨは熟れたアボカドを潰して
マヨと混ぜ、レモン汁と塩少々で味を調える。
これだけは本物アボカドでこしらえた。偉い。

それでも全調理行程5分で完了。早く飲ませいっ!



お猪口に注がれた琥珀色の美しい液体を
眺めてからそっと香りを嗅ぐ。

ツンと酸味もあるが甘い香り。
これは梅酒の香りに極近し。
そう思いながらひと口。

「ナニコレ?! ホントに日本酒?」

香りだけじゃなく味も梅酒のよう。
世界ふしぎ発見!
梅なんて使ってるわけないのに。

なぜだか、乳酸菌を猛烈に働かせて造る
水酛特有のヨーグルトっぽさは鳴りを潜めてる。
(後で変わります。乞うご期待!)

もちろん甘いけれど、
いわゆる貴醸酒ほどじゃなくて
後味がすっきり! 少しもダレがない。

鼻から抜ける香りは気品をまとい、
とてつもなく高貴な液体を身体に入れたような
感覚に酔いしれる。

色々とお酒を飲んできたつもりだったけど
こんな味わい初めて。
脱帽! 花巴。

美吉野酒造の「酸の質」に対する探求心には
本当に畏れ入る。

と、ここでふと、思いついたオイラ。
「ソーダ割りも良いかも!」




花巴とソーダをキンキンに冷やしておいて、
氷は入れずにソーダ割り。薄まるからね。

うひょー、サッパリ美味し!
ノーブルな印象だったお酒が一気にカジュアル。

但し、テイクケアー! 気を付けて。
スルスル幾らでも飲めちゃうから危険度MAX。

「これは大人だけの秘密の甘露である。」

これがまたポテチと高相性。
花巴の酸と、ディップソースの酸味が
引き立てあってエンドレスUMAX状態に突入!

さてと、名作映画でも観ながら
あわてずゆっくり飲ろうっと。




開けたては水酛らしさが鳴りを潜めていたけど、
時間経過とともに劇的に表情が変わってくる。
一気に全部飲まずに、冷蔵庫に保管してみ!

数日するとさすがは水酛×水酛。
眠れる獅子が息を吹き返すかのように
乳酸フォーミング。

まるでチーズケーキのような風味が加わり、
奥深い複雑玄妙な味わいにブレイクスルー。
もはや四次元の味! 試さにゃ損するぜ。

ほいじゃーね!

水酛×水酛 = レア×レア。
酸の質を追求する奈良の蔵から
「花巴」の激レア醸造がローンチです。

お取り扱いは、
「かがた屋酒店」および、
「Online Store かがた夜酒店」にて。

少しでも多くのお客様に飲んでいただきたいので、
お一人様1本限定となります。
お早目にご注文ください。




日土志が飲んでいるお酒

花巴 水酛×水酛 酵母無添加 生酒 720ml
(はなともえ みずもと×みずもと こうぼむてんか なまざけ)

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今週のつまみ

<湖池屋プライドポテトのディップ>
ディップソース使うなら普通にプレーンなクラッカーで
良かったかも。ちょっと欲張りすぎたか笑。


サミットストア 西小山店
〒142-0062 東京都品川区小山6-4-5

プロフィール

水取 日土志
(みずとり ひとし)


38歳(男性・独身)。西小山在住。
近所のかがた屋酒店でお酒を買って晩酌するのが一番の楽しみ。
出世するつもりは毛頭なく、職場でもお酒のことばかり考えている。
最近、ウンチクが過ぎて部下にウザがられていることを自覚したのか、
酒屋で仕入れた情報は、もっぱら猫か、かがた屋の新人にだけ話している。
西洋かぶれの一面もある。外見からは想像できないくらいチャーミング。

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