「水曜に取り寄せたお酒で土日(週末)を楽しむ」がモットー(志向)。
毎日をゆるく生きる水取 日土志の緩ライフを毎週ゆる〜くご紹介。

さて、今週はどんな緩ライフを過ごしているでしょうか……

今週の晩酌酒 vol.77

シェリー樽熟成/山本 4-stroke 本格粕取り焼酎原酒 200ml

ポケットに忍ばせ旅へ!
山本が醸す琥珀色の蒸留酒



「バカボン七段!」
(ばかぼんしちだん)


ちょっと呼んでみただけ……。

『SAKE DIPLOMA(サケ・ディプロマ)』の
試験を受けるというので先週は
勉強中のところ登場してもらった
かがた屋酒店スタッフのバカボン七段。

ずっと四段だと思っていたのに、
いつの間にか七段になってたバカボン。
もうすぐ八段になるかも知れない藤岡弘似(髪型が)。

しかしこの男、凶暴につき、実は無類のバイクメ〜〜ン。




いやいや失礼、凶暴とは程遠く、中坊!
のようなあどけない表情が癒し系の
実に柔和な性格、人柄。
バイク乗りには全然見えないし。

ん?!
安心してください、褒めてますよ!

さて、とにかく明るいバカボン七段だが
前回に引き続き登場してもらったのは
他でもないバイクのことで話を聞きたかったからだ。

何故なら、あの秋田の『山本』から、
とっても バイクメ〜〜ンな酒 が出たって言うし……。



シェリー樽熟成/山本 4-stroke 本格粕取り焼酎原酒 200ml

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ぬ、ぬ、
ぬわんですとっ?!
清酒蔵の『山本』が 粕取り焼酎??
しかも シェリー樽熟成とな???

なんかもうそれだけで撃沈なんすけどっっ……
さすがは清酒蔵のポスト印象派。
秋田のアンリ・マティス、
ジョルジュ・ブラック こと
『山本』率いる山本 友文杜氏。




ところで、
「粕取り焼酎(かすとりしょうちゅう)」って聞いて
あまり耳馴染みのない人もいると思うけれど、
要は、お酒を搾った後に残る清酒粕、
いわゆる酒粕を原料として造る焼酎のことさ。

旨味をたっぷり残した『山本』の酒粕、
それも『山本』純米吟醸11種類の酒粕を
「減圧蒸留」。

通常の気圧下で蒸留を行う「常圧蒸留」に
比べ、内部を真空状態にするなど、
特殊な装置で蒸留器内の気圧を下げて
蒸留を行う方式が「減圧蒸留」。

これは標高が高い山などでお湯を沸かしたとき、
100℃より低い温度で沸騰・蒸発する原理を利用し、
40℃〜50℃くらいの低温で蒸留を行う方法だ。




さらにこちらは、減圧下の酒粕に
電子レンジでお馴染みマイクロウェーブを照射し、
40℃以下の超低温での揮発を促すという。

こうした低い温度で蒸留することにより
原料などに由来する成分の抽出を
コントロールすることができ、
すっきりとした軽やかで優しい風味の焼酎が
できあがるって寸法。

ほふほほーーん。
いも焼酎だって大抵「常圧蒸留」なのに
清酒蔵に大層な減圧装置があるとは恐れ入る。

そして、
この原酒をシェリー樽に入れての樽熟成。
カストリでシェリーって……戦後のカストリの
イメージとは程遠い。格好良すぎ!
『山本』さん今回もヤラかしちゃってくれてます。

ま、実はこの「4-stroke」は二代目で、
初代・ブランデー樽熟成もリリース済みですがね。




おっと、バカボン七段置き去り!
バイクのことを聞くんだった。

バカボン七段:
「4-stroke」とは4ストローク機関のことで
エンジンの一種です。
エンジンが動作する1サイクル中で
「1.吸入」「2.圧縮」「3.燃焼・膨張」「4.排気」
の4つ行程を経るためそのように呼ばれます。

オイラ:
へぇー、そうなんだ。ありがとう!

というわけで「4-stroke」はエンジン。
自動車や航空機、作業用機械などの
様々な動力源として使われているが、
この「山本 4-stroke」に至っては バイク一択。

まあ、このボトルを見れば分かるよね。
ジョニー・デップ(演じる主人公)が
バイクから降りると、ジーンズのポッケから
取り出していかにも飲んでそうなボトル。
ポッケから取り出しやすいよう
ちゃーんと背面にアールが付いているんだわ。




それからそれから、
ラベルの中央に象徴的に描かれているのは
ヘルメット、山々、テントに焚き火。
(あとコンパス)

つまり、バイカーたちにこう言っている。
ツーリングにお出掛けの際は、
バイクにテント積むだけじゃなくて、
ちゃーんと「4-stroke」をポケットに忍ばせて、
キャンプで火を焚き、火の前で“らしく”飲めよっ!
ってね。

だからと言って、バイク乗りとして当たり前だが、
飲酒運転だけは絶対にすんなよ!
ってメッセージが
「FUN RIDE,FUN LIFE」
に込められている。




それにしても、バイクコンセプトなのは承知したが、
何故こんなコンセプトでデザインの商品なのか。
それは、山本 友文杜氏が ハーレー乗り だから。

この錆びた風合いもカッチョいいラベルは、
地元の知り合いのディーラー
ハーレーダビッドソン秋田の店長さんに
考案してもらったデザインだそうである。
ハーレーの本職にお願いするというこだわり振りも
山本杜氏ならでは。

それにやっぱり、ハーレーダビッドソンと言えば
映画 『イージーライダー』とバーボン かしら。
反体制と自由を希求する
アメリカン・ニューシネマを代表するど名作。
山本杜氏もきっと影響を受けたに違いない。

そう考えると前回のブランデー樽熟成に比べ、
今回の方が俄然、琥珀色に染まっているので
よりバーボン感が出てて良い。
そこが今回の 「伸びしろですね!」
(ダビッドソンだけに……)




冗談ばっか言ってないで飲んでみよう。
ストレートでグビっとね。 「グビッ」

うん。アルコール度数が34度もあるのに
軽い口当たり。丸いね、丸い。
シェリー樽の芳しくも艶めかしい香りとともに
品の良い甘味を感じる。

後味はすっきりとドライ感。
ストレートらしいガツンとした飲み応えに
酒粕由来のほのかな吟醸香が
シェリー香とともに抜けていく。
ボトルだけじゃない。味も洒落てるぜよ。

バカボン七段じゃないけれど、
オイラもポケットにこいつを忍ばせて
無性に旅に出たい気分になってきた。




するとなぜか、ふと詩が浮かんだ。
聞いてくれ。

題名:
「荒野」

陽もとうに落ちたここはアメリカの荒野
街道から少し離れた木のたもと
暖をとる火、空に新月
今宵も一人野宿する男の影あり

揺れる炎の向こうには
“気さくな馬”こと
馬面のバカボン七段の
うつむき、赤く照った顔

生意気に聖書か何か読んでいる仕草
その顔には、あまねく贖罪を背負い
半生を過ごしてきたかのような
深いしわ、険が刻まれてなどいない

ハッピーバカボン
ハッピー七段
傍らに佇むのは「山本 4-stroke」
男の孤独を無言で癒してきた


おわり




まだまだ、バカボン七段には
男の悲哀とか、背中で語る……
みたいなものが感じられない。
うん、全く備わってない。ロマンもない。

「山本 4-stroke」飲んで、
少しは男闘己を磨いてもらいたいものだ。
なんつて、オイラも人のこと言えないか、たはは。

ちなみにバカボン七段が着ている
世界の「ホンダ スーパーカブ」も
4ストロークエンジンが採用されている。




ほしたらばー!




高原のキャンプ場。
ここまで共に走ってきた愛車の隣で、
焚き火がパチパチと音を立てる。
満天の星空の下、お気に入りのBGMを流しながら
4ストロークをグイッと。

何も無いがそこにはある。
これぞ至上の贅沢。

そんな男闘己の浪漫に共感できる貴方、
次の旅立ちに備えて手元に一本いかがだろうか。
(by バカボン七段)



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日土志が飲んでいるお酒

シェリー樽熟成/山本 4-stroke 本格粕取り焼酎原酒 200ml

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プロフィール

水取 日土志
(みずとり ひとし)


38歳(男性・独身)。西小山在住。
近所のかがた屋酒店でお酒を買って晩酌するのが一番の楽しみ。
出世するつもりは毛頭なく、職場でもお酒のことばかり考えている。
最近、ウンチクが過ぎて部下にウザがられていることを自覚したのか、
酒屋で仕入れた情報は、もっぱら猫か、かがた屋の新人にだけ話している。
西洋かぶれの一面もある。外見からは想像できないくらいチャーミング。

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