銘醸『富久長（ふくちょう）』醸造元・今田酒造本店さんは、
広島杜氏の言葉である「百試千改」を理念に、
広島県の南側に面する豊かな海、瀬戸内海らしさを
感じられる酒造りを続けています。

4月には同蔵から、
風土の象徴である「八反草（はったんそう）」
という酒米で仕込んだ純米酒が届きますが、
深まる季節には、お燗で美味しい「八反草」のお酒を届けたい
いう思いからこの一本が生まれました。

造りの季節に入り、しぼりたての新酒も、
11月中旬頃より出てきますが、
ほど良く熟成し旨味の乗ったお酒を味わうのは、
いよいよ、と膝を打つ程に待ちに待った秋以降の醍醐味。
それに、秋のひやおろしがひと段落した後の季節にも、
旨味の深まったお酒の味わいが楽しめたらありがたい訳で……。

この「お燗で一杯」は、糖分の甘みを控えめに、
熟成から感じられるお米の旨味を大切にしていて、
杯がすすむやや辛口の仕上り。

軟水ならではの柔らかな口当たりと、
旨味がふくらんだ後にスカッと切れてくれる
八反草ならではのあと口のよさ。
水の柔らかさを感じさせつつ、
より官能をもたらしてくれる甘みに頼ることなく
食へのアテンドを貫いた軽やかな辛口です。

なお、精米歩合にしばられることなく酒質を決定していきたい、
という思いから今後も敢えて特定名称表記なしでのリリースとなるようです。
幻の米を紡ぐ銘醸『富久長（ふくちょう）』の世界をご堪能ください。
 

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