熊本県和水町（なごみまち）。
日本遺産・菊池川流域という恵みの大地で酒造りを営む「花の香酒造」は
土地の個性を大切にするという考え方から「和水町テロワール」を推進し、
地元でとれた米だけで日本酒を醸す「全量ドメーヌ和水町」を実現しました。

こちらはそんな「花の香酒造」が新たに立ち上げたブランド『神田』。
蔵元兼杜氏のお名前が神田さんであるため、『神田（かんだ）』と命名したのかと思いきや、「かんだ」でなく「じんでん」と読むそう。
その昔、神社の田んぼから湧き出る岩清水を仕込水としてお酒を造っていた伝統に因み付けられたのでした。

また、特筆すべき点は、精米歩合90%の低精白ということ。
普段私たちが食べているご飯が約92%なので、ほぼ同じくらいしか磨いていないということになります。
米の外側にはデンプン以外にアミノ酸やタンパク質など雑味の原因となる成分が多く含まれるため、
これまで磨けば磨くほど良いとされてきましたが、男闘己・神田清隆杜氏、真っ向勝負！

「果たしてお米を磨くことって正しいのか？」

まず、お米を育てる段階から雑味の起因成分を減らす栽培方法を模索、
更に100%の自然農法を指向していくことで、
磨くのが当たり前という風潮にアンチテーゼを提示。
100%ドメーヌ和水町を達成していく中で「磨かない」ことでの最高品質を目指すのです。

なお、上記は「掛米」の精米歩合ですが、対する「麹米」の精米歩合は50%。
こちらは純米大吟醸クラスの磨き。
「麹米」は、蒸し米に麹菌を繁殖させ、米麹とするためのお米のことですが、
掛米と麹米でこれほど磨きに差があるのは珍しく、新たな取り組みが施されている模様。

控えめな果実香にしっかりとした味わいと複雑味が感じられ、
シャープな酸がお食事のアクセントとしてマッチすることでしょう。
神田（かんだ）さんが醸す「神田（じんでん）」、ぜひ味わってみてください。
 

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